真空炉は、真空または不活性ガス雰囲気下で高温熱処理を行うための装置一式です。高耐熱合金断熱材を使用した真空炉は、銅、チタン、ステンレスなどの特殊金属に対して清浄な処理環境を提供でき、高温ろう付け、焼結、焼鈍などの熱処理工程に広く使用されています。加熱素子としてモリブデンベルトを使用しています。炉体は二重構造の水冷真空チャンバーで構成されており、循環式冷却水装置を組み合わせて炉体の冷却ができます。
型番：OSK 33LK-VM
◎特徴◎
① 炉体構造
- 二重円筒型の横型構造を採用し、材質は両面研磨仕上げのステンレス鋼を使用。
- 内外壁の間には水冷機構を備えることで、炉壁温度は55℃以下に維持。
- 加熱部・電極・真空ポートを中央部に配置。
- 外装に吸気口・導入・排気バルブを装備。
② 加熱・断熱系
- 断熱材はモリブデン合金およびステンレス鋼を使用し、内腔外部構造は304ステンレス製。
- 加熱システムは加熱素子とワーク支持台で構成。
- 加熱素子は高温対応モリブデン合金を採用。
- 均一加熱を実現し、加熱体の修理・交換も容易。
- 電極部は真空用シール構造で気密性・絶縁性を確保。
③ 真空系
- 真空度に応じてロータリーポンプまたは拡散ポンプと併用。
- フラッパーバルブ、真空調整弁、ベントバルブ、真空配管を含む。
- 金属ベローズにより炉体への振動伝達を抑制。
- 複合型デジタル真空計を使用し、測定範囲は大気圧〜10⁻⁵Pa。
④ 制御系
- 10インチタッチパネル、プログラムコントローラーなどを搭載。
- 温度制御精度±1℃、最大16プログラム×30ステップ保存可能で、PID自動調整機能付き。
- 熱電対はS型を使用し、制御盤に炉内温度をデジタル表示。
- 電源制御、記録、モニタリング、警報機能付き。
＋循環水冷却システム
※ 実際の製品は図と異なることがございます。
◎仕様◎
| 型番 | OSK 33LK-VM | |
|---|---|---|
| 最高温度(℃) | 1400℃ | |
| 最大使用温度 | 1300℃ | |
| 加熱素子 | モリブデンベルト | |
| 熱電対 | S型 | |
| 炉内材質 | モリブデンおよびステンレス鋼 | |
| 昇温速度 | 0～20℃/分 | |
| 温度制御精度 | ±1℃ | |
| 到達真空度 | 冷間時 10Pa または 6.7×10⁻³Pa | |
| 温度制御精度 | ±1℃ | |
| 温度制御方式 | PID自動制御（SCR電力制御方式）、 最大16種類の加熱曲線、各曲線に最大30セグメント設定可能 |
|
| 電源 | 三相 AC 200V 、50/60Hz | |
| 炉内サイズ(W×D×H)mm | 150×150×200 200×200×300 300×300×300 400×400×400 | |
◎標準構成品◎
- OSK 33LK-VM 1400℃ モリブデン加熱真空炉 一式
- 高温用断熱手袋（1双）
- 坩堝用トング（1本）
- 保証期間：1年間（※発熱体および消耗部品は保証対象外）
- 取扱説明書
◎オプション◎
- 循環水冷却システム
※ 炉の仕様によって、チラーの型式や冷却水配管の本数が異なることがございます。
